PWAは本当に流行らないのか?| 年率30%成長の事実とネイティブアプリとの差
PWAは本当に流行らないのか?| 年率30%成長の事実とネイティブアプリとの差 「PWAって結局流行ってないんでしょ?」「導入して大丈夫だろうか、失敗しないだろうか…」 サービス開発を検討されている中で、こんな疑問をお持ちではないでしょうか。確かに、ネイティブアプリと比較するとPWAの市場規模は圧倒的に小さいのが現実です。しかし同時に、年率30%という急成長を続けているのも事実。 この記事では、PWAが流行らないと言われる理由と、それでも成長を続ける背景を、市場データとコスト比較から検証します。そして最も重要な「あなたのサービスに本当に合うのか?」という判断軸と共に考えていきましょう。 1. 流行らないと言われている理由 PWAは確かに流行っているとは言えません。 圧倒的な市場規模の差 2024年の市場データを見ると、ネイティブアプリとPWAには大きな差があります。 (出典:Grand View Research「Japan Application – Mobile Application Market, 2018-2030」、Grand View Research「Japan progressive web apps (pwa) market, 2021-2033」) ネイティブアプリ市場:約2兆8000億円 PWA市場:約180億円 モバイルアプリ全体のダウンロード数は年間約3,000億回に達しており、その大半はApp StoreとGoogle Play経由のネイティブアプリです。ただPWAはインストール不要が特徴なので、そもそもダウンロード統計にも現れにくいですが、上記の統計では大きな差があります。 Appleの冷遇という大きな壁 さらに厳しいのが、iOSでのPWA対応状況です。 Appleは長年PWAに対して消極的な姿勢を取り続けています。プッシュ通知機能がiOS Safariで利用可能になったのは2023年と、Androidに比べて大幅に遅れました。しかも、2024年2月にはiOS 17.4ベータ版でPWAサポート廃止の動きがあり、開発者コミュニティに大きな動揺が走りました(その後撤回されました)。 このようなPWAの不安定なところは、事業としてリスクになりえます。 ユーザー認知度の低さ もう一つの課題は、一般ユーザーの認知度です。 多くのユーザーにとって「アプリ=App Storeからダウンロードするもの」という認識が定着しています。PWAの「Webサイトからホーム画面に追加」という仕組みは、技術的には優れていても、ユーザーに理解されにくいのが現実です。 2. PWA 年率30%成長の事実 しかし、ネイティブアプリと比べて小さな市場ではありますが、PWAは確実に成長を続けています。 急成長する市場データ PWA市場は以下のような成長を見せています。 (出典:Grand View Research「Japan progressive web apps (pwa) […]
