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韓国の出前アプリと日本の出前アプリの比較

最近、街中で UberEats の自転車や出前館のバイクをよく見かけるようになりました。

フードデリバリーサービスの需要 が増えている今、コロナウイルスの流行による外出自粛要請がさらに拍車をかけるのではないかと思われます。

先日、 LINE が出前館に 300 億円出資したことも話題になりました。

今後、出前サービスアプリはもっと進化していくのではな いかと考えています。

昔から出前文化が根付いている韓国では、出前アプリの競争も激しく、革新的な出前アプリが存 在しています。

その中でも、累積ダウンロード数 4000 万回を突破した出前アプリ 「배달의민족(ペダルの民族)」 ではどの ようなサービスが行われているのか日本の出前アプリと比較しました。

■参考:비즈니스 with Business Watch [배달앱 열풍]①”우리가 어떤 민족입니까?”2019.10.28.

UberEats

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画像出典:APPSTORE

2019 年時点で国内利用者数は 80 万人。2016年9月に日本に上陸したアメリカ発のフードデリバリーサービスアプリ。

利用できる地域は限られていますが、利用者数の伸び率は二年間で約8.7倍と出前アプリの中では出前館と並んで人気があります。

■参考:日本 「出前館」「Uber Eats」利用者数(万人, 2016-2018)

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画像出典:UberEats

<UberEats の仕組み>

・配送先の住所を設定すると付近で UberEats に登録されているお店が表示される。

・カテゴリーごとや価格帯での検索も可能。

・出店者側が UberEats に売上総額の 35% を支払う仕組みであるため、商品価格は店頭で直接買うよりも高く設定されている。 その他、サービス料、配送手数料も上乗せされる。

・UberEats のスタッフが届けてくれる。

・現在は首都圏、名古屋地域、大阪のみで利用可能

■参考:【コロナに負けるな】飲食店向け 宅配・デリバリー代行・配達委託サービス・アプリの手数料比較と評判について解説|2020年4月最新版

 

出前館

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画像出典:APPSTORE

2020年1月時点で利用者数は300万人以上。日本国内の出前アプリではUberEatsと同じくらい有名である。

■参考:出前館ホームページ

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画像出典:出前館

<出前館の仕組み>

・注文料金が1500円未満だと送料が420円かかる。

・出店者側は毎回の配達ごとに売上金の40%を支払うため、商品価格は店頭よりも高めに設定されている。

・出前館のスタッフが届けてくれる。

・日本全国で利用可能。

 

■参考:【コロナに負けるな】飲食店向け 宅配・デリバリー代行・配達委託サービス・アプリの手数料比較と評判について解説|2020年4月最新版

韓国で流通している出前アプリ「배달의민족(ペダルの民族)」

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画像出典:APPSTORE

2015 年 7 月手数料無料宣言をしたペダルの民族。2019 年にはアプリ利用者数が 1030 万人に登り、韓国の出前アプリとしては一番主流なようです。

■参考:platum 배달의민족, 월 이용자 수 1000만

 

<ペダルの民族の仕組み>
・出店者側がペダルの民族に定額制で月に 8800 円支払うプランと、一注文

あたり注文金額の 10.1% 支払うプランがある。

・カートに入れられる商品はお店ごとで、決済もお店ごとに行う。

・注文可能金額もお店ごとによって違う。

 

<日本の出前アプリとの大きな違い>

出前館や UberEats では出前館と Uber のスタッフがお店と注文者の家を行き来して 出前するのに対して、ペダルの民族では注文先のお店が直接注文者の家に届けます。

これは韓国に出前文化が浸透しており、国内の飲食店は必ずと言っていいほど自分の 店で出前を行っているという背景があります。

出前アプリ

画像出典:배달의민족(ペダルの民族)

 

<日本の出前アプリにはない優れた機能>

①ペダルの民族が経営しているスーパーマーケットである B マートからの配達

②B マートを利用した一食セットの販売

③ぺミンオーダー(ペダルの民族の略称「ぺミン」+「Order」の造語)

 

①ペダルの民族が経営しているスーパーマーケットである B マートからの配達

 

 

 

B マートはペダルの民族が経営するスーパーマーケットです。

路上に店舗があるスーパーマーケットなので直接行って買い物をす ることもできます。

なお、このシステムはまだ導入されたばかりで、B マートがあるソウル市内の一部地域でしか利用できません。

ペダルの民族アプリを使って買い物できるのは 500 円以上の注文からで、頼んだ商品は 1 時間以内に届きます。

卵や牛乳などの食 材、お菓子、カップラーメンだけではなく、歯磨き粉やティッシュなどの生活用品、文房具も買うことができます。

なお、送料は 購入金額が 1000 円未満だと 100 円かかりますが 1000 円以上の購入で無料になっています。(2020 年 4 月現在)

何故ここまで送 料が安いのか詳細は不明ですが、発送までの速さを売りにしているため配送できる地域が狭範囲であり、配送にはトラックではな く二輪車を利用していることも関係していると思われます。

 

②B マートを利用した一食セット (한끼세트) の販売

 

 

一食セットとは、一つの料理に必要な材料がセットになった物です。

日本で言うお料理キットと同じようなイメージです。

ご飯ものや手作りおやつのセットがあり、アプリ内にレシピが載っていて、レシピページから材料を一括でカートに入れることが出来ます。

 

 

料理を見つける際も様々なカテゴリーから見つけ ることができます。

画像出典:배달의민족(ペダルの民族)

 

<B マートのメリット>

・メニューが思い浮かばないときに便利である

・材料をスーパーマーケットの中で探し回る必要がない。

・買い物の重い荷物を持って帰る必要がない

・出前を頼むこともネットスーパーで買い物することもこのアプリ一つでできる。

・注文してから 1 時間以内に届く。(日本のネットスーパーだと早くても翌日に届く)

 

<B マートのデメリット>

・頼んだ商品を早く届けられるようにするためには路上店舗を広範囲に出店する必要がある

ため、韓国全土でサービスを展開するのに時間がかかる。

 

③ぺミンオーダー

ぺミンオーダーとは、お店に行く前にペダルの民族を使って料理を注文・決済できるオンライン注文決済サービ スです。

会社終わりなどに先にアプリを使って注文しておいて、帰り道にお店に寄ってテイクアウト商品を受け 取ったり、お店で食べることも出来ます。

決済もアプリ内で行うことができます。また、最近追加された QR コー ド注文決済サービスでは、以下のように外食することができます。

 

<最近登場した QR コード注文決済サービスの仕組み>

 

1, 入店したら、お店のテーブルに貼ってある QR コードをアプリで読み込むとお店のメニューが出てくる。

2, 出てきたメニューから注文し、アプリ内で決済する

3, 注文した料理をお店の人が持ってくる

4, 食べてそのまま退店する

 

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アプリでは自分の現在地から半径1.5km 以内のぺミンオーダー可能店を一目で見ることが出来ます。

<ぺミンオーダーのメリット>

・お店の人は注文を聞きに行く必要も、お会計をする必要もないため人員を削減できる

・効率よくお店が回る

 

 

ペダルの民族を利用した宅飲み

韓国ではペダルの民族を利用して宅飲みすることも日常的に行われているようで、インスタグラム #배민파티(ぺミンパーティー)と言うタグ付けもされています。

パーティー用のキットも販売しているようです。

https://www.instagram.com/p/B8S7bQhl-PJ/?utm_source=ig_web_copy_link

https://www.instagram.com/p/B6aNUP6ADL1/?utm_source=ig_web_copy_link

https://www.instagram.com/p/B_CKnLypLex/?utm_source=ig_web_copy_link

公園に届けてもらって友達と飲むのも楽しそうですね。

結論

日本の出前アプリは飲食店からの出前のみ可能であるが、韓国の出前アプリはスーパーマーケッ トからも食品を頼むことができるため、ネットスーパーとして活用することもできる点が優れ ていると思います。

日本では飲食店から出前を頼む行為とコンビニやスーパーマーケットでお 酒やペットボトル飲料を買う行為が分断されています。

出前とは別に自分で買いに行く必要が あるため、韓国の出前アプリのように一気に買い物出来るのは魅力的です。

特に、現在のよう にコロナウイルスの影響で外出自粛要請が出されている地域では需要が高まると思われます。

最近、日本ではネットスーパーを取り入れているスーパーマーケットも多くあるので、ネット スーパーのサービスと出前サービスが統合したアプリがあれば便利になるなと思いました。

ペダルの民族のように、出前アプリ一つでここまで機能が広がると人々の生活に溶け込むサー ビスになりそうですね。

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オプスイン編集部
オプスイン編集部
東京都のwebアプリ、スマートフォンアプリ開発会社、オプスインのメディア編集部です。
・これまで大手企業様からスタートアップ企業様の新規事業開発に従事
・経験豊富な優秀なエンジニアが多く在籍
・強みはサービス開発(初期開発からリリース、グロースフェーズを経て、バイアウトするところまで支援実績有り)
これまでの開発の知見を元に、多くのサービスが成功するように、記事を発信して参ります。

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