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2020年5月20日

大学生のオンライン授業の実態から今後のサービスを考えてみる

新型コロナウイルスの流行を受け、大学では様々な方法でオンライン授業が行われています。

今回初めてオンライン授業を導入した学校も多く、教師も生徒も日々試行錯誤しながら授業に挑んでいます。

オンライン授業を受けていく上で学生たちはどんなことに困っていて、どのような解決策を求めているのでしょうか??

オプスインでインターンをしている大学生に聞き込みをし、まとめました。

 

 

様々なサービスを用いたオンライン授業例の紹介

zoomを用いたオンライン授業

例①

履修人数:80人

 

音声:学生は強制的にミュート設定(雑音が入ってしまうため)

 

カメラ:生徒はカメラをオンにしなくて良い

 

授業の進め方:

・先生が画面共有しながらパワーポイントを見せて授業を進める。

・途中でYouTubeの動画を見ることもある。

・生徒からの反応はリアクションボタンを使用。

・質問がある場合はチャット機能から質問する。

・助手さんも授業に参加している。

・授業終了後、GoogleclassroomにGoogleフォームが共有され、

・アンケートに答えると出席扱いになる。

・先生がミーティングに残っているので個別に質問もできる。

 

ZOOMと併用するサービス:在学生向けポータルサイト, PowerPoint, Google classroom,

Googleフォーム, YouTube, Gmail

 

例②(外国語科目)

履修人数:30人

 

音声:生徒も常にオン

 

カメラ:オン

 

授業の進め方:

・語学の授業では発音練習が必要なため、先生の発音に続いてマイクに向かって発音する。

・先生は教科書を画面共有しながら授業を進めていく。

 

zoomと併用するサービス:在学生向けポータルサイト

 

<zoomを用いたオンライン授業のメリット・デメリット>

<メリット>

・生徒のカメラをオンにすると緊張感が生まれ、授業に集中できる。

・チャット機能は送信先を選べる(ダイレクトか全体公開か)ため、先生に質問しやすい。

・ディスカッションをする授業で使いやすい機能が備わっている

 

<デメリット>

・学生のオーディオが使えなかったり、ミュートが解除できないなどのハプニングが多い。

・授業参加人数が多い場合、生徒全員分のカメラをオンにすると先生のパソコンが重くなってしまうためオフにしなければならない。(生徒のリアクションが分かりづらい)

・先生のパソコン技能によって運営に差が出る

 

事前収録タイプの授業例

履修人数:60人

 

授業の進め方:

・Youtube等で事前収録した動画をGoogleclassroomで共有し、視聴する。

(Youtubeの動画設定は限定公開にしてある)

・試聴するだけではなく、課題を提出して出席扱いとなる。

 

利用するサービス:YouTube, Googleclassroom

事前収録タイプの授業のメリットとデメリット

<メリット>

・学生は何度も動画を見返すことができる。

・再生速度を変更できるため、自分のペースで学習できる

・好きな時間に授業を受けることができる

 

<デメリット>

・その場で質問に答えてもらえない

・緊張感に欠ける

 

授業例から見てわかるように、オンライン授業をするために様々なアプリケーションやサービスが利用されています。

授業例をもとに利用されているサービスをまとめてみました。

 

教師・生徒が授業を受けるために利用している主なサービス

onlin-class

 

画像出典:APPSTORE

 

図を見てみると、在学生向けポータルサイトでも課題の提出や授業連絡・資料の掲示が出来るにも関わらず、Googleclassroomcやmoodleを併用している教師が多いです。

コロナウイルスの流行前はGoogleclassroomを利用している授業は少数でしたが、オンライン授業になってからはほとんどの授業でGoogleclass roomが利用されています。

Google classroomを利用することによる教師側のメリットと学生側のメリットを側まとめてみます。

 

多くの先生がGoogleクラスルームを用いる理由(在学生向けポータルサイトと比較して)

 

Googleクラスルームとは

IMG_1613

画像出典:APPSTORE

Googleが学校や非営利組織を対象に無料で提供するサービス。 Googleのアカウントがあれば利用可能で、教師が生徒をクラスに招待すると生徒は参加できる。授業資料をアップしたり、課題を提示・提出することが出来る。

 

クラスに参加するためにはクラスコードを入力する必要がある。

IMG_1393

 

画像出典:Google class room

 

例に挙げている学校の場合、クラスコードは在学生専用ポータルサイトに掲示される。

教師にとってのメリット

・学生全員がGoogle の大学用アカウントを持っている場合、連携が簡単にできる。

(この大学の場合、大学で使うメールアドレスは、Google社が提供するGmailのサービスを用いて大学独自の学生用ドメインを利用している。)

・生徒が取り組んでいる課題の進捗状況が把握できる

・成績の管理・採点ができる

・在学生向けーポータルサイトよりも添付できるファイルの容量が大きい

学生にとってのメリット

・クラス全体に対して、先生個人に対してコメントができるため質問しやすい

・課題に対して直接フィードバックがもらえる

・Googleドキュメントアプリをインストールしておけばスマホからでもワンクリックで課題に  取り掛かることができる

・提出した課題は自動的にGoogleドライブにコピーされるため、データを残しておくことが出来る。

・在学生向けポータルサイトのようにログイン情報を毎回入力しなくて良いので便利

onlin-class2

・出された課題が提出期限ごとにTodoリスト化されるため、課題の出し忘れを防げる。

 

<Googleクラスルーム考察>

GoogleアカウントさえあればGoogleclassroom一つで授業の連絡から課題提出、採点まで一括で行うことが出来るため教師にとっても生徒にとっても便利だと思いました。

特に、複数の大学の教師を兼任している非常勤の教師にとっては様々な大学の在学生向けポータルサイトに課題や授業資料を提示するよりも作業の効率化が図れるのではないかと感じました。

<この一週間オンライン授業を受けて困っていること>

・先生ごとに授業方法・連絡方法が多様なため授業が多ければ多いほど混乱する。

・教科書がスムーズに届かない、送料が高い。

・期末試験がレポート提出に変更になり、試験の難易度が上がる科目もある。

・大人数の授業の場合、生徒とのコミュニケーションがとりにくく先生が困る。

・在学生向けポータルサイトが使いづらい。

(課題提出時の容量制限や、ログイン情報を毎回入力しなければならない点など)

・演習形式の授業(技術を教えてもらう系)は自力で頑張るしかない。

・課題提出が増え、提出方法も先生によって様々なので出し忘れる生徒もいる。

・緊急の連絡が多く、在学生向けポータルサイトのお知らせ掲示板に情報が錯綜しており、重要な連絡を見落とすことがある。

・先生がZOOMやパソコン操作に慣れているか慣れていないかで授業の質が変わってくる。

<まとめ>

コロナウイルスの流行を機に、今まで手動で行っていたことをオンライン上で行う機会が増えました。

自宅で授業を受けるためには教科書をオンラインで注文する必要もあり、発送までにかなりの時間と送料を要します。

学生全員が早く教科書を受け取るためにも教科書の電子書籍化が加速していくのではないでしょうか。

学校と連携した電子書籍の教科書販売に特化したECサイトがあると便利だと思います。

また、今まで、在学生向けポータルサイトは履修登録や成績紹介から授業連絡、課題提出まで様々な役割を担っていました。
しかし、今回のように課題提出や連絡の伝達等、全てををオンライン化する必要が出てきた場合、Googleclassroomのようなサービスを利用した方が効率も良く使い勝手も良いです。

毎日のように利用する在学生向けポータルサイトも、アプリ化されていたらもっと使いやすくなるのではと思いました。

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