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2020年3月1日

就活サービスの例にみる、スマホアプリかWebサービスどちらで作るのか

新規サービスを開発するときに、webとアプリ、どちらで作るか悩まれる方も多いと思います。その際に注意すべきことの一つが、ユーザーがアプリをダウンロードするハードルがとても高いということです。では、現在多くの人に利用されているアプリはどのようにインストールに繋げているのでしょうか。

今回は就活アプリを例に、どのようなタイミングでweb登録、アプリダウンロードがされるかを見てみましょう。現在就職活動中の弊社インターン生、A子さんの利用状況から考察してみます。

 

1.就職活動とは

日系大手企業志望のA子さんの場合、就職活動は基本的に以下の流れで進めるそうです。

業界研究・企業研究・自己分析から志望業界や志望企業を選定

合同説明会や企業説明会、インターンシップ等のイベントに参加

OB/OG訪問でより詳細な企業研究

エントリーシート提出、webテスト・筆記試験受験

面接

内定

インターンシップにもエントリーシートの提出や面接で選考を行う企業も多くあります。就職活動をうまく行うには、それぞれの段階で必要な情報を収集し、対策することが重要です。

 
■参考:就職活動の進め方-就活準備-マイナビ2021

2.就活生が利用するサービス

情報収集するにあたり、就活生は多くのwebサービスに登録をし、その中の一部のアプリをインストールします。多くのwebサービスでは通知があった場合にメールを配信するため、1日あたりのメール受信数は100を超えることも。反対に、webサービスに登録をせずにアプリをインストールすることはほとんどないそうです。

現在A子さんは以下の9つのアプリを利用しています。
 

マイナビ

 

リクナビ

 
→ほとんど全ての就活生がインストールしていると言っても過言ではない。企業情報を見たり、インターンや本選考にエントリーできたりする。大規模な合同説明会も開催。

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(出典:appstore)

■参考:リクナビ2021サイト
■参考:マイナビ2021サイト

キャリタス就活

 

→マイナビやリクナビと同様に、企業へのエントリーができる。比較的外資系の企業が充実している。大規模な合同説明会も開催。マイナビ・リクナビに次ぐ。

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(出典:appstore)

■参考:キャリタス2021サイト

 

ワンキャリア

 
→先輩のESや選考フローが豊富。企業ごとの分析や対策がまとめられており、多くの就活生が利用している印象。

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(出典:appstore)

■参考:ワンキャリアサイト

 

unistyle

 
→先輩のESの掲載に特化したサービス。ESの掲載数がかなり多いことが特徴。
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(出典:appstore)

■参考:unstyleサイト

 

外資就活

 
→先輩のESや選考フローについて知ることができる。ワンキャリアと似たサービスだが、匿名のスレッドを立てられるため就活生同士の情報交換が盛んに行われる。
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(出典:appstore)

■参考:外資就活サイト

 

キャリアパーク

 
→小規模イベントの開催や、就活コラムの掲載などが多数行われている。就活対策資料が豪華。
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(出典:appstore)

■参考:キャリアパークサイト

 

HELLO,VISITS

 
→OBOG訪問用アプリ。イベントの開催も行う。インストールすると、無料でHELLO,VISITSのカフェを利用できる。
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(出典:appstore)

■参考:HELLO,VISITSサイト

 

就活会議

 
→先輩のESや社員の口コミを見ることができる。掲載数はワンキャリアや外資就活に比べると劣る印象。
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(出典:appstore)

■参考:就活会議サイト

 

3.webサービスに登録する流れ

まず各webサービスに登録をします。登録のきっかけのほとんどは他の就活生の口コミや、インターネット上でオススメされていたためだそうです。また、1つのサービスすると他のサービスに誘導されることも多くあります。登録のきっかけは、サービスの性質によって以下に分類されます。
 

エントリーする際に必要となったもの

 

  • ・リクナビ
  • ・マイナビ
  • ・キャリタス就活

→一部の企業では、マイナビやリクナビを経由しないとエントリーをすることができません。また、エントリーに必要なマイページを作る際、マイナビやリクナビを利用することで情報入力の手間が大幅に省けます。A子さんはサマーインターンに応募する際にこれらのサービスを登録したそうです。

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(出典:appstore)

エントリーシートを見る、選考対策

 

  • ・ワンキャリア
  • ・外資就活
  • ・就活会議
  • ・キャリアパーク

上記三つはエントリーシートや選考フロー、面接での質問内容などが掲載されたサービスです。こちらはインターンや本選考のエントリーシートを作成する際に登録したそうです。またキャリアパークは就活対策資料が豊富に掲載されているため、就職活動を始めた頃に登録したそうです。

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他のwebサービスからの誘導

 

  • ・キャリタス就活
  • ・unistyle

→上記の二つは他のwebサービスに登録した際、同時に登録することを勧められたものです。就活生は情報を得ることに必死になるため、「無料のサービスにはとりあえず登録しておこう」という心理が働くことが多いそうです。

4.アプリをインストールする流れ

各webサービスを登録後、必要なものはアプリ版をインストールします。ほとんどの場合、webサービスを一定期間以上使用した後にアプリをインストールしたそうです。インストールに繋がったきっかけは以下に分類されました。
 

使用頻度が高いもの

 

  • ・マイナビ
  • ・リクナビ
  • ・ワンキャリア
  • ・外資就活
  • ・就活会議
  • ・unistyle

→情報量が多く、志望企業からのお知らせ等必要性の高い情報を受け取ることが多いリクナビとマイナビは早い段階でアプリをインストールしたそうです。
エントリーシートの作成に役立つワンキャリア・外資就活・就活会議・unistyleは他のサービスに比べアクセスする頻度が高いため、アプリをインストールしたとのこと。特にワンキャリアや外資就活は面接対策も掲載されているため、面接前などのスキマ時間でチェックするのにアプリ版が便利です。

 

イベント等でインストールが必要なもの

 

  • ・キャリアパーク
  • ・キャリタス就活
  • ・HELLO,VISITS

→キャリアパークとキャリタス就活はイベントに参加する際に必要だったためインストールしたそうです。しかし実際に使用したことはほとんどないとのこと。
HELLO,VISITSはアプリをインストールすると無料でカフェを利用できるため、唯一就活をはじめる前からwebサービスに登録せずにインストールしていたそうです。就職活動を始めてからOB訪問をする際にアプリを使用するようになりました。

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5.まとめ、考察

今回の紹介はあくまで一例ですが、webサービスの登録後、ダウンロードされたアプリは「利用頻度が高かったもの」「強制的にダウンロードしたもの」に限られました。それくらいユーザーにとって、アプリインストールのハードルは高いようです。

しかしながら、ユーザーにとって有益な情報を提供するサービスであれば、その後のアプリインストールにも自然に繋がります。一方でイベントの参加条件としてアプリインストールを促すことも短期的には有効ですが、長期的な頻度の高い利用には繋がらないようです。

アプリの制作を考えている方も、まずはwebサービスを作成してみてはいかがでしょうか。

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