iPhoneアプリ開発の外注の費用相場と内訳│Androidとの比較や補助金情報
スマートフォン市場では、iPhoneアプリ開発の需要が依然として高く、多くの企業が自社アプリを開発し、顧客体験の向上や業務効率化を図っています。
しかし、開発費用がどの程度かかるのか、補助金制度の活用方法について知ることは、アプリ開発を成功させるために重要です。
本記事では、iPhoneアプリ開発の費用相場とその内訳、Androidとの費用比較、さらには補助金情報について詳しく解説します。
1. iPhoneアプリ開発の費用相場

iPhoneアプリ開発の費用は、機能の複雑さ、デザインのカスタマイズ性、開発規模によって異なります。
以下は一般的な費用相場の目安です。
小規模アプリ
- 機能:シンプルなUI、データ表示、入力フォームなど基本的な機能。タイマー、簡易計算機、シンプルなメモアプリなど単機能のアプリ。
- 費用:300万~700万円
- 例:特定用途に特化したシンプルなツールアプリ。(ただし、標準機能で代替可能なケースも多く、アプリ化の必要性を十分検討する必要があります。)
中規模アプリ
- 機能:ユーザー登録、ログイン機能、データベース連携、通知機能など。プッシュ通知、カメラやGPS等のデバイス機能活用、リアルタイムデータ処理など動的な処理を含む。
- 費用:700万~1,500万円
- 例:ECサイト、予約管理アプリ、業務支援アプリ。
大規模アプリ
- 機能:大規模なリアルタイム通信基盤、数万人規模の同時接続対応、AI/機械学習機能の実装、高度なセキュリティ対策、複数の外部システムとのAPI連携、マイクロサービスアーキテクチャ、スケーラビリティを考慮したインフラ設計など。
- 費用:1,500万円以上
- 例:ソーシャルメディアアプリ、動画配信アプリ、ゲームアプリ。
2. iPhoneアプリ開発の費用内訳

アプリ開発の費用は、以下の要素に基づいて算出されます。
要件定義・設計
- アプリの目的やターゲットユーザー、必要な機能を整理し、仕様書を作成するフェーズ。具体的には、機能要件の洗い出し、画面構成の設計、ワイヤーフレーム(WF:画面レイアウトの設計図)の作成、基本設計、データベースのテーブル設計などの詳細設計まで含まれます。
- 費用:全体の10~15%程度。
デザイン
- UI/UXデザイン(ユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンスデザイン:操作画面の見た目や使いやすさの設計)やアイコン、ロゴ作成など、視覚的な部分の設計。
- 費用:全体の15~25%程度。
- ポイント:Appleのガイドライン(Human Interface Guidelines:HIG)に準拠したデザインが必要。(これに準拠していないとApp Store審査で却下されるリスクがあります。)
開発
- 実際にコードを記述し、アプリを構築するフェーズ。機能の数や複雑さによって費用が変動。
- 費用:全体の40~50%程度。
テスト
アプリが仕様通り動作するか、不具合がないかを確認する工程。
具体的には以下の段階があります:
- 単体テスト(ユニットテスト):個々の機能が正しく動作するか確認
- 結合テスト(インテグレーションテスト):複数の機能を組み合わせた際に正しく連携するか確認
- システムテスト:アプリ全体が要件通りに動作するか確認
- ユーザー受け入れテスト(UAT):実際の利用環境を想定した最終確認
- 費用:全体の20~30%程度。
リリース・運用
- App Storeでの公開作業や、リリース後の保守・運用対応。App Store審査(通常数日~1週間、要件を満たさない場合は却下されることもあります)を経て公開されます。また、Apple Developer Programへの登録が必須で、年間99ドル(約15,000円)の登録費用が継続的に必要です。
- 費用:全体の5~10%程度又は完成後にランニングコスト(継続的な運用費用)として予算を把握していく必要がある。
- (リリース費用と保守運用費用は分けて考えておく必要があります。)
3. 自社開発と外注開発の費用比較
iPhoneアプリ開発を検討する際、自社で開発チームを構築するか、外部の開発会社に委託するかは重要な判断ポイントです。一見すると外注の方が費用が高く見えますが、実際には自社開発の方がコストがかかるケースも少なくありません。
外注開発の場合、前述の通り中規模アプリで700万~1,500万円程度の初期費用がかかりますが、プロジェクト単位での支払いとなり、費用が明確です。一方、自社開発をゼロから始める場合、まずエンジニアの採用活動に数ヶ月を要し、求人広告費や人材紹介手数料(年収の30~35%程度)といった採用コストが発生します。さらに、エンジニアを雇用すれば年間数百万円から1,000万円程度の人件費が固定費として継続的に必要になります。
特に注意すべきは、自社にエンジニアがいない状態で採用活動を行う場合、応募者の技術力や経験を正しく見極めることが極めて困難だという点です。採用後に期待したスキルがなかった場合、プロジェクトの遅延や品質低下を招き、結果的に大きな損失につながるリスクがあります。
したがって、単発または小規模のアプリ開発であれば外注の方がコスト面で有利です。一方、継続的に複数のアプリを開発する計画がある場合や追加開発、長期的な保守・運用を見据えて自社にノウハウを蓄積したい戦略的意図がある場合は、自社開発体制の構築も選択肢となります。
4. 補助金を活用したアプリ開発のコスト削減

アプリ開発には高額な費用がかかるため、補助金制度を活用することでコスト負担を軽減できます。
以下は、アプリ開発に利用できる補助金の一例です。
ものづくり補助金(中小企業新事業進出補助金との統合の見込み)
- 概要:中小企業が新しい技術やサービスを開発する際に利用可能。2026年から「中小企業新事業進出補助金」と統合され、「新事業進出・ものづくり補助金(仮称)」として実施予定。
- 補助額:従業員数に応じて750万円~最大7,000万円(費用の1/2~2/3を補助)
- 対象:革新的な技術を活用したアプリ開発。スクラッチ開発も対象となります。
中小企業新事業進出補助金
- 概要:事業再構築補助金の後継として2025年から開始。既存事業とは異なる新しい分野への挑戦を支援する補助金。2026年から上記のものづくり補助金と統合予定。
- 補助額:従業員数に応じて750万円~最大9,000万円(費用の1/2~2/3を補助)
- 対象:新しい事業領域への進出を目的としたアプリ開発。スクラッチ開発も対象となります。
※2026年1月時点。
5. アプリ開発を成功させるポイント
要件定義を明確にする
どのような機能が必要か、何を目的とするのかを事前に明確化します。
信頼できる開発パートナーを選ぶ
iPhoneアプリの開発実績が豊富で、Appleのガイドラインに精通している外注先を選びましょう。
進捗管理を徹底する
定期的に進捗確認を行い、問題があれば早めに対処します。
補助金を活用する
開発費用の一部を補助金で賄い、資金効率を高めましょう。
まとめ
iPhoneアプリ開発の費用は、アプリの規模や機能によって大きく異なりますが、要件定義を明確にし、補助金制度を活用することでコスト負担を軽減できます。
信頼できる開発パートナーと連携し、費用対効果の高いアプリ開発を目指しましょう。
補助金や助成金の活用も視野に入れ、成功するアプリ開発プロジェクトを実現してください。

