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2020年6月23日

化粧品EC市場は今後成長していくのか? 〜日韓のコスメ口コミアプリを比較してみた〜

現在、日常生活で使用するものをネットで購入することが主流になってきました。

しかし、経済産業省の調査によると、化粧品業界のオンライン購入率は約6%と未成熟な市場であるという実態があります。
新型コロナウイルスの流行による外出自粛を機に化粧品EC市場に追い風が吹いるようです。
2020年5月末、NOINより行われた、『外出自粛前後における化粧品購入に関しての意識調査』によると、自粛期間中の化粧品オンライン購入率は64%となりました。
都内に店舗を持つ様々な有名コスメブランドでは、ECからの購入でも送料が無料となるキャンペーンを実施し、化粧品購入のオンライン化を促進しています。
今後、化粧品ECの利用者は増えていくのではないかと予測されます。

今回は化粧品を購入する際の情報収集には欠かせない、日本・韓国の化粧品口コミアプリを調査してみました。

■参考:経済産業省「平成 30 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備 (電子商取引に関する市場調査)

■参考:PRTIMES 【意識調査】自粛明けも98%が化粧品のオンライン購入を希望、外出自粛期間前後の化粧品購入に関する意識調査レポートを公開 2020.6.11.

 

日本の三大コスメ口コミアプリを紹介

@COSME

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参考画像:APPSTOR

 

 

 

口コミ数が1500万件を突破している、口コミに強いアプリ。

@COSMEがコスメ情報ポータルサイトをオープンしたのは1999年12月。

歴史が長いため、信頼感を抱いている人が多く、利用者層も幅広い。

基本的には無料で利用できるが、プレミアム会員になると使える機能が増える。

 

@COSMEの強み

実店舗である、@COSMEストアが存在する。

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■参考:@COSMETOKYO 公式ホームページ

国内の繁華街、香港・タイを含み30店舗以上出店しています。2020年1月10日には@cosme史上初となるフラッグシップショップ「@COSMETOKYO」を原宿駅前にオープンしました。@COSMETOKYOは3フロア・400坪もの売り場で構成されています。

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@COSMEで評価が高い商品や売れている商品のテスターを使うことができるTESTER BAR、センサーに肌を当てるだけでセルフで肌診断ができるなど、最新技術を駆使し、化粧品の販売に止まらない体験型のストアとなっています。

また、三階は@COSMEのアプリユーザー限定のラウンジとなっており、ユーザー限定のイベントや酸素ボックスを体験することができます。

@COSMEの口コミランキングで殿堂入りした商品には殿堂入りのシールが貼られており、この受賞マークがついた商品をドラックストアでもよく見かけます。

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■参考画像:APAGARD公式ホームページ

また、現在詳細は公開されていませんが、2016年時点では賞を受賞した化粧品に殿堂入りマークをつけて販売するには、販売会社側が@COSMEからロゴデータを購入しなければ利用できないようです。
購入してまで受賞マークを利用して宣伝したい会社が多いということは、殿堂入りマークはそれだけ信頼が厚く、販売促進にも繋がっているのではないでしょうか。

 

@COSMEでランキングに入賞することは販売会社にとっても大きな価値があると言えます。

■参考:@COSMEデータサービス

 

NOIN

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参考画像:APPSTORE

 

 

ノインは2017年10月よりダウンロード配信を開始した化粧品に特化したECアプリである。

2019年の7月には累計流通額が8億円を突破し、10代〜20代の若者中心に人気を集めている。

 

NOINの強み

トレンド情報に強く、日本未上陸ブランドを販売している。

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■参考画像 NOIN
NOINの一番の強みであると感じられるのが トレンド情報に強いことです。

TOPページのHOT ITEMには 最近ブームになっている中国コスメブランド ZEESEAのマスカラ、韓国のヘアケアブランドの モレモの製品が並んでいます。

日本未上陸のブランドを導入しているのも一つの強みであると言えます。

また、他の口コミアプリと比べると情報量がコントロールされており、 見やすいUIであると感じました。

 

LIPS

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参考画像:APPSTORE

 

2017年にリリースした「LIPS」はコスメ・美容のクチコミアプリとして急成長し、2020年6月現在、550万DLを突破している。

 

LIPSの強み

SNS要素のある口コミアプリであること。

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■参考:LIPS 関根りささんのプロフィール

ユーザー一人一人がプロフィールを設定することができ、フォローやいいねをすることができます。

口コミは一つの投稿としてシェアされます。

一般人はもちろん、有名なコスメユーチューバーさんも利用しており、LIPS OFFICIAL USER として登録されると公式マークがつきます。

 

<日本の三大コスメアプリを利用していて思うこと>

三つのアプリは全て違うタイプであり、しっかり棲み分けられていると感じました。

実際に使用していて感じるのは、情報の取捨選択の難しさです。

最近は誰でも口コミを書き込める時代であるからこそ情報が錯綜している印象を受けます。

例えば、同じ化粧品を使用していても、肌にトラブルが生じたという人と、何も起こらず効果的に利用できている人が存在します。

自分の肌質やパーソナルカラーに合うかどうかは実際に店舗に足を運ぶか、買って使ってみないと分からないことが多いです。

大量の口コミや投稿から様々な情報を仕入れることができる一方で正しい情報を見極めるのが難しいと感じます。

 

ここまで日本でよく利用されているコスメアプリを比較してきました。

ここからは、美容大国とも呼ばれる韓国で使われている化粧品口コミアプリ「회해(ファフェ)」の機能をご紹介します。

회해(ファフェ)

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画像参考:APPSTORE

 

회해は韓国語で”和解する”という意味で、 化粧品と和解しよう!という意味が込められています。

 

화해の強み

①ユーザー目線の成分表記。

②ランキングに「赤ちゃん&妊婦さん」、「男性」向けのカテゴリーがある。

③皮膚タイプ別の口コミをワンタップで絞り込める。

 

①ユーザー目線の成分表記

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皮膚タイプによって相性が悪い成分、相性が良い成分が表示されています。

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회해では、化粧品の成分表示を詳しく提示しており、肌タイプごとの注意事項を記載しています。

人によってはアレルギーが出やすい成分などもアレルギー項目として表示されます。

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気になる成分をタップし、アプリ内の自分のフォルダーに保存することができます。

 

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どの成分が自分の肌に合っていなかったのか、効果があったのかを記録しておくことができるため、化粧品選びの役に立ちます。

 

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フォルダー名も自分で設定することができます。

②ランキングに「赤ちゃん&妊婦さん」、「男性」向けのカテゴリーがある。

 

化粧品比較記事

韓国人の男性で、女性のようにしっかりメイクするのはKPOPアイドルくらいかもしれませんが、一般人男性でもBBクリームや保湿クリームを塗るなどの皮膚管理を徹底している印象があります。

実際、韓国のほとんどの薬局には男性向けコスメコーナーがあります。

そのような文化的背景もあり、男性向けカテゴリーが存在しています。

 

 

③皮膚タイプ別の口コミをワンタップで絞り込める。

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画像参考:회해

“私の皮膚タイプカスタム”ボタンを押すと利用者と同じ皮膚タイプの人の口コミだけが表示されます。

皮膚タイプによって口コミの評価も変化するため、購入時の参考になります。

肌質による絞り込み機能は@COSMEにもありますが、ワンタップで絞り込まれるのはかなり使いやすいと感じました。

<회해(ファフェ)の考察>

화해が最も力を入れているのは化粧品の成分表示であり、 知識がないと分からない専門的な領域、ユーザーが知りたいことに答えていると感じました。

成分説明が明確で分かりやすいという長所がありますが、このアプリの情報を全て信じてしまうのは危険であると のレビューも見かけました。

実際に회해側もホームページで「敏感肌に安全だと分類されている成分でもその人の皮膚の状態によっては合わな いこともある」と注意を呼びかけています。

ユーザー側も注意しながら使えば、化粧品の口コミアプリ兼化粧品の成分辞典としても使えるため、 かなり便利だと感じました。

<総括>

化粧品の口コミアプリと一口に言ってもEC、SNS型、実店舗を展開しているなど様々なタイプのアプリが存在し棲み分けられています。

化粧品の口コミをオンラインで確認し、そのままオンライン購入につなげるためには”実際に使ってみないと分からない使用感”をオンライン上でどう解決するのかが重要になってくると感じました。

韓国の口コミアプリ、ファフェのように成分を詳しく説明してくれる機能があれば使用感のイメージが湧きやすいと思いました。

しかし、肌の状態は人によって千差万別であるため、どこまで表記するかのバランスも難しいところだと思いました。

今後、化粧品のオンライン購入化が進んでいくのであれば、皮膚科医が監修し、成分を詳しく解説してくれるようなアプリがあったら便利だなと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

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オプスイン編集部
オプスイン編集部
東京都のwebアプリ、スマートフォンアプリ開発会社、オプスインのメディア編集部です。
・これまで大手企業様からスタートアップ企業様の新規事業開発に従事
・経験豊富な優秀なエンジニアが多く在籍
・強みはサービス開発(初期開発からリリース、グロースフェーズを経て、バイアウトするところまで支援実績有り)
これまでの開発の知見を元に、多くのサービスが成功するように、記事を発信して参ります。

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