コロナウイルスの流行により、様々なアーティストのライブが中止になる中、家にいながらライブを楽しむ事ができる無観客ライブのネット配信の開催を耳にするようになりました。
韓国では、コロナウイルスの流行以前からWeversやV LIVE を用いた有料コンテンツの販売が盛んに行われてきました。
YouTubeなどの世界中の人々が利用している動画配信プラットフォームがある中、なぜ独自のプラットフォームで販売が行われてきたのでしょうか。
YouTubeの収益の仕組みと比較してみました。
Wervers とは?
画像出典:APP STORE より
BTSが所属する事務所、Big Hit エンターテイメントの子会社、株式会社beNXが運営するアプリ。
事務所独自のSNSで、Twitterよりも濃いコミュニケーションが取れる。BTSだけではなく、同じ事務所関連のアイドルも利用している。
<werversの機能>
・利用料は基本的に無料
・世界中のファン同士でコミュニケーションをとる事ができる。
・Weversだけで独占配信される動画を視聴できる。
・ライブのドキュメンタリー映像を購入する事ができる。
なお、APP内課金としてワンクリックで購入可能。
画像出典:Weverseより
・アーティストはTwitterよりも高頻度で投稿し、メンバー同士のやりとりを見る事ができる。(自動翻訳機能もついている)
・「Learn Korean with BTS」というアーティストの動画をもとに韓国語を学ぶコンテンツを独占配信している。
KPOP界ではWerversをはじめとして、APP内課金による有料コンテンツの販売がメジャーに なりつつあります。
先日の記事で紹介したV LIVE でも過去のライブ映像や、ライブの生配信を有料で販売しています。
画像出典:V LIVE より
werversやV LIVE の有料コンテンツは高価に思われるかもしれませんが、 LIVEDVDやBlu-rayをオンライン上で購入し、視聴する感覚に近いです。
そう考えるとファンであれば1,500円でもつい買ってしまいますね。
プロのアーティストがYouTubeで有料コンテンツを販売しない理由
有名アーティストがYoutubeで有料コンテンツを販売すればかなかなりの収益が期待されるが、なぜ行われていないのか?
主に
①有料コンテンツ機能の廃止、②Youtubeで収入を得る仕組み
が関係していると思われます。
①有料コンテンツ機能の廃止
実はYouTubeにも昔は有料コンテンツがあったが2018年に廃止され、現在は有料コンテンツの販売が不可能です。
②Youtubeで収入を得る仕組み
Youtubeでは投稿者がyoutebeパートナープログラムに参加することで報酬が得られます。
・動画の冒頭で流れる広告の広告収入
・チャンネルメンバーシップ (月額制のチャンネルファンクラブ で、収益は全体の70%の金額30%はYouTube側に)
・Super Chat と Super Stickers チャット内で視聴者がお金を支払い、コメントを目立たせることができる機能です。
・YouTube Premium の収入 YouTube Premium に加入しているユーザーが動画を試聴した場合、収入が得られます。
メンバーシップの仕組みを詳しく紹介
人気YouTuber水溜りボンドを例に紹介します。
メンバー シップの料金:月額490円
特典内容: 特別な限定動画の公開 限定の生配信 チャンネルメンバー限定で不定期で生配信を行います。
水溜り日記 水溜りボンドが不定期にメッセージで投稿します チャンネルメンバー限定のオフショット公開 高解像度の写真を観覧することができます。
メンバーシップに加入している人が動画にコメントをするとユーザー名の横にバッジが表示されます。 バッジの色はメンバーシップ歴によって変化す仕組みです。
画像出典:YouTubeより
登録者数が桁違いに多いチャンネルはYOUTUBEのメンバーシッププログラムを利用していない
ユーチューバーでメンバーシップ制度を導入しているチャンネルを見ると、 すしらーめんりくや、東海オンエアなどのチャンネル登録者数が500万人前後のチャンネルが多い印象です。
ヒカキンやはじめしゃちょーのように登録者数が800万人を超えてくるようなチャンネルはメンバーシップを 導入していないようです。
Weversを主に利用しているBTSもYouTubeでのチャンネル登録者数は2980万人です。
メンバーシップ加入者が増えれば増えるほどYouTube側へ支払う料金が増えてしまいます。
BTSのようにYouTubeでのチャンネル登録者数が2980万人ともなると 独自のプラットフォームでファンとコミュニケーションをとったほうが収益につながるのでしょう。
すでに一定数のファンを獲得している有名なアーティスト達にとってYouTubeでファン向けの有料コンテンツを展開するメリットは少ないと感じます。
有名なアーティスト達にとってYouTubeは”まだ自分たちを知らない人々に自分たちを見つけてもらうための場所”としての活用に留まっているのではないかと思いました
総括
Weverseのように、事務所が運営するオウンドメディアの増加YouTubeなどの動画配信サービスを脅かす存在となりそうです。
コロナウイルスの流行によりライブの開催の目処が立っていない中、有料コンテンツのオンライン配信が増えてくるのではないかと思います。
様々なジャンルのーティストのライブビューイングが共通のプラットフォームでできたら面白いのではないでしょうか?
しかし、有名なアーティストになるほど収益の問題で独自のプラットフォームを展開している傾向にあるため、収益に考慮した仕組みも併せて考える必要がありそうです。
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東京都のwebアプリ、スマートフォンアプリ開発会社、オプスインのメディア編集部です。
・これまで大手企業様からスタートアップ企業様の新規事業開発に従事
・経験豊富な優秀なエンジニアが多く在籍
・強みはサービス開発(初期開発からリリース、グロースフェーズを経て、バイアウトするところまで支援実績有り)
これまでの開発の知見を元に、多くのサービスが成功するように、記事を発信して参ります。
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