新規事業立ち上げフレームワーク31選!立案手順を最適化!

新規事業立ち上げフレームワーク31選! 立案手順を最適化!

今回は新規事業立ち上げに役立つ31のフレームワークを紹介します。
DXの台頭など企業を取り巻く社会情勢は常に変化し、変化のスピードも増しています。
企業経営にとって新規事業立ち上げは、重要な課題のひとつですが、成功させることは決して容易ではありません。
新規事業開発や起業を成功させるためのツールとして活用したいのがビジネスフレームワークです。

目次

新規事業を立ち上げる理由

新規事業を立ち上げる理由

新規事業を立ち上げる理由は、大きく分けると収益と人材育成の2つになります。

新たな収益の軸の確立

2020年度は新型コロナウイルスの発生で多くの企業が痛手を被りました。
航空業界もその中のひとつですが、予測していなかった大打撃を受けました。
大きな損失を計上した航空会社の中には、航空事業で培った顧客データ等を活かし、新たな収益機会を創り出すために新規事業を立ち上げる戦略を計画している企業があります。

このように、企業を取り巻く社会環境は常に変化しているため、時代の需要供給に合わせた新たな収益軸の確立は、企業存続のために必要な経営戦略なのです。

次世代の経営人材の育成

企業経営に必要な資源のひとつに人があります。
次世代の経営人材が、経営者としての経験を積む機会として、新規事業立ち上げは最適です。
新たな事業を立ち上げる段階から経営に関わり、さまざまな重要決定事項を判断することで、既存の業務や育成教育では習得が困難な現場の経営者感覚を身につける事ができるからです。

新規事業立ち上げのプロセス

新規事業の立ち上げのプロセス

新規立ち上げは以下の7つのプロセスで行います。

経営理念の明確化

企業理念は企業の存在意義とあり方を言語化したもので、ミッション、ビジョン、バリューなどで構成されます。企業の存在意義とあり方は、企業経営を継続していくために最も重要なものであり、これは新規立ち上げ事業にも当てはまります。

新規立ち上げでは、企業理念を改めて確認したうえで、新規立ち上げが企業理念に沿う方向性にあることを認識し、何のために新規事業を立ち上げるのかを明確化します。

事業ドメインの決定

事業ドメインとは、事業領域のことです。
企業理念を達成するために、どの事業で新規事業を立ち上げるかを決めます。
事業ドメインの決定には、自社の強みを活かせる「顧客」「技術」「機能」の3つの点を分析して決定していきます。

アイデアの量産・検討

新規事業立ち上げには、たくさんのアイデアを出して検討していくプロセスが必要です。
企業理念の明確化と事業ドメインの決定のプロセスで新規事業立ち上げの目的が明確化され、事業ドメインも決定しています。
目的とドメインが決定することで、アイデアが出やすくなります。

事業モデルの構築

決定した事業ドメインで行う事業モデルを構築します。
どんなターゲットユーザーにどのように新規事業の商品やサービスを提供していくのかを検討します。

そのためには、市場調査などをもとに、ターゲットユーザーが新規事業の商品やサービスについて高評価を下すと予測されるデータや、ターゲットユーザーの消費パターンや行動パターン、ライフスタイル、既存の競合他社との差別化が出来ているかどうかなどを分析します。

分析結果をもとに新規事業の収益性が期待でき、利益を出しながら継続可能かどうかを検討し、事業モデルを構築します。

具体的な行動目標を立てる

事業モデルが構築出来たら、具体的な行動目標を立てます。
行動目標では、スケジュールと担当者、行動内容を詳細に決定していきます。

サービス化・分析

新規立ち上げでは、事業がスタートしてから事業が継続していくために必要なサービス化も検討・分析しなければなりません。サービス化は大きく分けて次の2点になります。

体験価値・使用価値の提供
自社の商品やサービスを購入することで顧客が得ることができる体験価値や使用価値を提供します。

アフターサービス
自社の商品やサービスを購入した後のアフターサービス、メンテナンスサービスの提供。

投資・撤退判断

新規事業を立ち上げる際には、事業が成功して更なる投資を行う判断をするケースだけでなく、撤退判断の基準を決めておく必要があります。
なぜなら、新規事業の失敗は判断が難しく、失敗した場合に判断基準を設けておかないと、大きな損失を被る可能性が大きいからです。

また、撤退の判断基準を定めておくことで、失敗した場合は撤退というシナリオが明確化され、新規事業の可能性に賭けたチャレンジが可能となるわけです。

フレームワークとは?

フレームワークとは?

フレームワークとは、調査・分析、アイデア出し、サービス構築、事業の修正・改善、組織改善、などの場面で、分析検討をする際に活用できる枠組み(骨組み)になります。

フレームワークを活用するメリット

フレームワークを活用して、分析検討することで、大量で多岐にわたる分析結果、アイデア、意見などの項目が決められた枠組みで整理され、効率的に作業をすすめることができます。

市場調査・分析のフレームワーク7選

市場調査・分析のフレームワーク7選

新規事業の立ち上げで最も早く行う作業が、市場調査・分析です。ここでは、新規事業立ち上げのスタートである、市場調査・分析のリサーチ時に活用できるフレームワークを7選紹介します。

ポジショニングマップ

ポジショニングマップ

ポジショニングマップは、新規市場に参入するにあたり、既に市場で事業を展開している競合他社に対して自社がどのポジションを狙っていくのかを目に見える形で表示・分析するのに役立ちます。

横軸と縦軸に、市場で成功するためにポイントとなる評価項目を設定し、競合が予想される既存企業を市場調査しマップの上に表示します。これで、市場を構成している既存企業のポジションが明確になるわけです。

例えば、アパレル業界に新たに進出するにあたって調査・分析する場合は、ポジショニングマップの縦軸を価格に設定し上に行くほど価格が高い、下に行くほど価格が安いアイテム中心に事業を展開している企業を配置します。一方横軸は右側に行くほど機能性重視、左側に行くほどデザイン重視の企業を配置します。

ファーストリテイリングは、ユニクロが成功した後に、GUという新規ブランドを立ち上げましたが、2つの兄弟ブランドがともに伸びた理由はポジショニングマップに当てはめて考えると答えが出るようにも思います。

新規市場立ち上げに当たっては、市場の中でも、既存企業と競合が起こりにくい新たな視点での事業展開が成功に近づく決め手になります。
ポジショニングマップ上で、他社がいない空白のスペースに自社を置いて、他社と差別化をはかる新規事業を立ち上げるアイデアを考えるわけです。

ポジショニングマップ上で競合他社がいない空白のスペースの市場をブルーオーシャンと呼びます。
一方、競合他社がひしめく市場をレッドオーシャンといいます。
ブルーオーシャンは現時点で競合がないので、新規事業が成功しやすい市場といえます。
ポジショニングマップは、ブルーオーシャンを見つけ出すためにも有効なフレームワークといえるでしょう。

VRIO分析

VRIO分析

VRIO分析は企業の商品やサービス、経営資源の価値をはかるフレームワークです。
新規事業立ち上げに当たって、VRIO分析を行った結果、高い価値が認められれば、事業として利益を出していける可能性が高いと判断できます。
VRIO分析では、「Value(経済価値)」「Rareness(希少性)」「Imitability(模倣可能性)」「Organization(組織体制)」の4つの基準で価値を測定します。

3C分析

3C分析

3C分析は、新規事業立ち上げにあたって市場調査・分析が必要な最もシンプルな3つの要素である「顧客」「競合他社」「自社」を対象にしています。
新規市場に対象を絞るため、「顧客」「競合他社」「自社」の状況が明らかになる利点があります。

例えば、新規参入した市場がレッドオーシャンだったなどというリスクを防止することができるのです。
3C分析の結果をふまえ、他社との差別化を考え、ブルーオーシャンへの新規事業立ち上げを検討することができます。

3C分析では、以下の3つの基準で分析を行います。

Customer(顧客)
市場を形成する顧客のニーズ、トレンド、市場規模、これからの市場成長性など

Competitor(競合)
競合企業、競合企業の商品・サービス、競合他社の市場シェア、競合企業の拠点数・エリアなど

Company(自社)
自社のブランドイメージ、自社の商品・サービス、自社の職員など

アドバンテージ・マトリックス

アドバンテージ・マトリックス

アドバンテージ・マトリックスは、競合要因の大小と優位性の大小を基準に市場を4つの事業タイプに分けるフレームワークです。
アドバンテージ・マトリックスによって新規事業立ち上げを考えている市場がどの事業タイプに属するのか分析し、経営戦略を考えることが可能となります。
4つの事業とは以下になります。

特化型事業
競争要因が多く、優位性確保の可能性が高い事業タイプです。差別化ができる強みがあると、優位性を持つことが可能です。

規模型事業
競争要因が少なく、優位性確保の可能性が高い事業タイプです。大規模な事業投資をすることで、優位性を持つことが可能です。

分散型事業
競争要因が多く、優位性確保の可能性が少ない事業タイプです。大規模な事業が少ない傾向があります。

手詰まり型事業
競争要因が少なく、優位性確保の可能性が少ない事業タイプです。事業は衰退しており、差別化が困難で、事業で成功するの難しい状態です。

STP

STP

STPは、新規事業立ち上げにおいて顧客を指標とした需要と供給を調査・分析するフレームワークです。
STP分析によって顧客ニーズをつかみ、新規事業における戦略を立てることができます。
STPは以下の3点で分析を行ないます。

Segmentation
市場を細分化して、顧客ニーズの全体像を把握します。

Targeting
新規事業立ち上げる市場で、どんな顧客をターゲットにするかを検討します。

Positioning
競合他社の商品とサービスを調査し、どんな商品・サービスを供給していくか自社のポジションを検討します。

SWOT分析

SWOT分析

SWOT分析とは、内部環境、外部環境という観点から、自社の強みと弱みを分析するもので、目標に対して実現可能かどうかを分析するのに役立ちます。
新規事業参入においては、事業目標に対して分析します。

SWOT分析をすることで、自社の強みを活かす経営計画や、弱みに向けての改善策を策定し、具体的な行動目標に落としていくプランを考えることができ、新規事業立ち上げ時の調査・分析によく使われるフレームワークになります。

SWOT分析は次の4つの項目で分析を行ないます。

Strength(強み、内部環境、プラス)
他社と比較して自社が優れているところです。例えば技術力、ブランドイメージなどです。

Weakness(弱み、内部環境、マイナス)
他社と比較して自社が劣っているところです。例えば人手不足、ノウハウ不足などです。

Opportunity(機会、外部環境、プラス)
自社がこれから新規事業を立ち上げるのがいい機会である理由です。例えば、ビジネスチャンスを呼ぶ外部環境の変化などです。

Threats(脅威、外部環境、マイナス)
自社がこれから新規事業を立ち上げる上で脅威となる点です。例えば自社の事業のマイナス要因となりうる法規制の強化や改正、競合他社の新商品投入などです。

TOWS戦略

TOWS戦略

TOWS戦略とは、SWOT分析の4つの項目を掛け合わせて、具体的な戦略を考えるためのフレームワークです。
TOWS戦略によって、具体性をもった4つの戦略を検討できます。

Strength(強み、内部環境、プラス)×Opportunity(機会、外部環境、プラス)
自社の強みを活かし、機会を拡大する戦略を考える。

Strength(強み、内部環境、プラス)×Threats(脅威、外部環境、マイナス)
自社の強みを活かしながらも、脅威に対抗する戦略を考える。

Weakness(弱み、内部環境、マイナス)×Opportunity(機会、外部環境、プラス)
自社の弱みを補いながら、機会を獲得していく戦略を考える。

Weakness(弱み、内部環境、マイナス)×Threats(脅威、外部環境、マイナス)
自社の弱みと脅威を最小限に抑える戦略を考える。

アイデア出しのフレームワーク5選

アイデア出しのフレームワーク5選

新規事業立ち上げに当たっては、プロジェクトのさまざまな場面でアイデア出しが重要になります。
ここでは、アイデア出しのフレームワークを5選紹介します。

SCAMPER(スキャンパー)

SCAMPER(スキャンパー)

SCAMPER(スキャンパー)とは、何について考えるのかというテーマを決め、そのテーマに対して7つの問いをもとにアイデアを出していくフレームワークです。
アイデアが出にくいテーマや、既に出尽くしたアイデアからさらにアイデアを広げていくときにも有効です。
SCAMPER(スキャンパー)で使う7つの問いは以下になります。

代用(Substitute)
他の何かで代用したら?他の色、形、人、材料、場所、方法

結合(Combine)
組み合わせてみたら?目的、利点、部品、考え方

応用(Adapt)
応用できないか?他のアイデア、過去の事例

変更(Modify)
変えてみたら?色、形、視点、動き

拡大(Magnify)
拡大してみたら?大きく、重く、厚く、高く、時間、回数

縮小(Minify)
縮小してみたら?小さく、軽く、薄く、低く

転用(Put to other uses)
転用してみたら?別の使い方はないか?材料、製品、サービス

除去(Eliminate)
取り除くと?余計なものはないか?部品、作業プロセス、人、

逆転(Reverse)
逆にしてみたら?前後、左右、上下、関係性、役割

置換(Rearrange)
入れ替えてみたら?構成、順番、配置、時間帯

ステークホルダー(体制図)

ステークホルダー(体制図)

新規事業プロジェクトをすすめていくためには、リソースとして人や組織が必要です。
この人や組織のことをステークホルダーと呼びます。
プロジェクトに関連するステークホルダーの体制を明らかにしておくことは、新規参入プロジェクトが効率的に運用され成功していく鍵になります。

ステークホルダー(体制図)はステークホルダーの関係性を目に見える形にするフレームワークです。
特に新規事業プロジェクトの規模が大きくなったり、複数の部門部署やベンダーにまたがって密接な情報交流が必要な場合は、効果をあらわします。

ステークホルダー(体制図)を活用することでステークフォルダーの作業の流れがスピーディーに効率化されるだけでなく、新規事業プロジェクトの全体像を俯瞰的に管理するためにも役立ちます。

MVV

MVV

MVVとは、企業経営の根幹となるミッション、ビジョン、バリューを明確に定義し、共有化するためのフレームワークです。
新規事業を立ち上げるうえでも、ミッション、ビジョン、バリューは、プロセスの最初に確認する定義です。

新規事業を立ち上げのMVVでは、自社のミッション、ビジョン、バリューを改めて理解・共有化し、新規事業においてのミッション、ビジョン、バリューを 言語化して目に見える形にしていきます。

新規事業立ち上げプロジェクトが、自社の掲げるミッション、ビジョン、バリュー実現のための方向性に一致していることを確認することで、自社の求めるアイデアが生まれてくる可能性が高まります。

ペルソナ分析

ペルソナ分析

新規事業を立ち上げでは、新規事業のターゲットユーザーがどんな人なのかを検討する必要があります。
新規事業における商品やサービスを必ず購入する最適なターゲットユーザーであるペルソナを確定するために使われるのがペルソナ分析です。

新規事業立ち上げ時のペルソナ分析では、これから参入する市場に既にある既存企業や既存商品・ザービスや顧客情報を調査・分析します。
調査分析とともに、ターゲットユーザーと想定される層に対するアンケート調査を実施します。

アンケートでは、自社が考えている新規事業の商品やサービスについての評価が判定できる質問とともに、ターゲットユーザーの消費パターンや行動パターン、ライフスタイルについての質問項目も設定しておきます。

自社の新規事業立ち上げを想定して考えたペルソナ仮説を調査結果の内容と照らし合わせて検証していきます。
高評価の場合は仮説ペルソナが有効である可能性が高いことが判明します。
一方で、評価が低かった項目については、再度検討していきます。

ペルソナ分析で出来上がったペルソナは、新規事業立ち上げのステークフォルダーと共有化をはかり、プロジェクトの中心となる考え方として浸透させます。

5W1H

5W1H

5W1Hは、When(いつ)、Where(どこで)、Who(だれが)、What(なにを)、Why(なぜ)、How(どのようにして)という問いを巡回させて、思考や行動の精度を上げアイデアを生み出すフレームワークです。

業務のあらゆる場面ですぐに活用できるシンプルでよく知られたフレームワークで、新規事業立ち上げのアイデア出しの場面でも常に意識して使うツールです。

その他、もっと具体的に新規事業創出のアイデアを考える方法を以下にまとめました。
よろしければそちらも御覧ください。

サービス構築のフレームワーク9選

サービス構築のフレームワーク9選

新規事業の立ち上げで具体的な運用を考えていく時には、サービス構築のフレームワークが役立ちます。
ここではサービス構築のフレームワーク9選を紹介します。

4C分析

4C分析

4C分析は4P分析と並び、マーケティングにおいてよく使われるフレームワークです。
視点を顧客側において分析を行ないます。
以下の4つの項目で、商品やサービスを分析します。

顧客価値(Customer Value)
顧客はどのような価値を得るか?

経費(Cost)
顧客はどのくらいの費用と時間を費やすか?

顧客利便性(Convenience)
顧客の利便性は?

コミュニケーション(Communication)
顧客からの声は企業に届いているか?

4P分析

4P分析

4P分析は4C分析と並び、マーケティングにおいてよく使われるフレームワークです。
視点を企業側において分析を行います。
以下の4つの項目で、商品やサービスを分析します。

製品(Product)
どんな商品やサービスを提供するか?

価格(Price)
どのくらいの価格で売るか?

流通(Place)
どの流通を使うか?

販促(Promotion)
どのように販促していくか?

ファイブフォース

ファイブフォース

ファイブフォースとは、収益性を分析するためのフレームワークです。
新規参入時のサービスを構築する際に、以下の5つの項目で分析を行います。

  • 業界内の競合(既存他社競合企業との競合)
  • 新規参入の脅威(自社が参入後の新たな他社企業の新規参入)
  • 代替品の脅威(自社の提案するサービスや商品に代わる代替品)
  • 売り手の交渉力(自社に原材料や部品を提供するサプライヤーからの要求)
  • 買い手の交渉力(自社が商品やサービスを提供する顧客からの値下げや品質向上の要求)

6W3H

6W3H

6W3Hは、5W1H、When(いつ)、Where(どこで)、Who(だれが)、What(なにを)、Why(なぜ)、How(どのようにして)に、Whom(だれに)、How many(どれだけ)、How much(いくらで)の3つの分析項目を加えたフレームワークです。

マーケティングを考える場合Whom(だれに)、How many(どれだけ)、How much(いくらで)という3つの分析項目の重要性が増していることから項目がプラスされています。
新規事業の立ち上げのサービス構築に向けてより具体性が増した分析が出来ます。

マンダラート

マンダラート

マンダラートとは、目標達成に焦点を当て、達成のための戦略、行動を整理・分析し、アイデアを拡大していくフレームワークです。

ツールとして、3×3のマス目の中心に目標やテーマを記入し、周りの8マスに関連する項目や思いついたアイデアを入れていきます。
さらに、記載した8つのワードをテーマに8つのアイデアを入れていきます。

ここまでマンダラートを記入することで、1つの目標やテーマに対し、72個(8マス×9)のアイデアが生まれることになります。

余談ですが、マンダラートは大リーガーの大谷翔平選手が高校時代に夢を実現するための目標シートとして使用していたことでも有名です。

ビジネスモデルキャンバス

ビジネスモデルキャンバス

ビジネスモデルキャンバスは、新規事業立ち上げでのビジネスモデル構築に役立つフレームワークです。
ビジネスモデルキャンバスでは、下記の9つの要素でビジネスモデルを構築します。

  • 顧客
  • 提供価値
  • チャネル
  • 顧客との関係
  • 収益の流れ
  • 主要な資源(ヒト、モノ、カネ、情報など)
  • 主要な活動
  • 主要パートナー
  • コスト構造

AISAS

AISAS

AISASは顧客が商品やサービスを認知してから購入に至るまでの販売行動のプロセスモデルで、以下の4つの段階で表します。
ワークフローとして販売行動を分析するときに役立ちます。

Attention
情報を見て、商品を知る

Interest
商品を知った消費者が興味・関心を持つ

Search
商品やブランドを検索する

Action
行動・購買する

Share
購買した後に共有する

アンゾフの成長マトリクス

アンゾフの成長マトリクス

アンゾフの成長マトリクスとは、事業の成長戦略を考えるときに有効なフラームワークです。
視点を製品と市場として、更に既存と新規で区分します。
それらの視点を組み合わせることで以下の4つの戦略を提案しています。

  • 市場浸透(既存の市場×既存の製品)
  • 新市場開拓(新規の市場×既存の製品)
  • 新商品開発(既存の市場×新規の製品)
  • 多角化(新規の市場×新規の製品)

事業の修正・改善のフレームワーク6選

事業の修正・改善のフレームワーク6選

新規事業立ち上げでは、事業をスタートしたら終了ではなく、事業の修正・改善を継続していく必要があります。
ここでは、事業の修正・改善のフレームワーク6選を紹介します。

PLCサイクル

PLCサイクル

PLCサイクルとは、製品や市場の成長から衰退までを「導入期」「成長期」「成熟期」「衰退期」の4つで区分したフレームワークで、データに基づくS字カーブのグラフを表示することで、今後の市場を予測するのに役立ちます。

ECRS

ECRS

ECRSは、業務改善を実施するうえでの順序を示したフレームワークです。
業務改善をする最適な順番として、Eliminate(排除)、Combine(結合と分離)、Rearrange(入替えと代替)、Simplify(簡素化)を提案しています。

バリューチェーン分析

バリューチェーン分析

バリューチェーン分析とは、顧客価値を基準として、事業の主活動と支援活動に視点を置き、企業における価値の分析を行なうフレームワークです。
原則として、主活動と支援活動には以下の機能があげられます。

主活動
「購買物流」「製造」「出荷物流」「販売・マーケティング」「サービス」

支援活動
「全般管理」「人事・労務管理」「技術開発」「調達活動」

ピラミッドストラクチャー

ピラミッドストラクチャー

ピラミッドストラクチャーは、理論展開のフレームワークいわれ、理論の整理や確認、問題点を探る時などに使用されています。
構想はメインメッセージを最上位において、下部にキーメッセージを階層的に入れていきます。

図にするとちょうどビラミッドの形になり、メインメッセージが1つであるのに対し、キーメッセージは下層に行くほど数が増えていきます。
上から下に行く場合は「なぜ○○」下から上に行く場合は「○○だから何」という質問の回答が存在する関係になっています。

メインメッセージでテーマや結論が表示され、2段目のキーメッセージで根拠が示され、3段目意向で、事例が示されるといったイメージです。

PDCA

PDCA

PDCAは行動管理、生産管理、品質管理などアクションを継続的に管理して改善していくフレームワークとして有名です。

アクションはPlan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の4つに区分され、順番に回していくことで、スパイラル的に改善されることが期待されます。

AARRR

AARRR

AARRRは、サービスの段階をAcquisition(獲得)、Activation(活性化)、Retention(継続)、Referral(紹介)、Revenue(収益)の5つに分類したフレームワークで、現在のサービス品質や課題を見つけ出すのに役立ちます。

見直しと組織改善のフレームワーク4選

見直しと組織改善のフレームワーク4選

新規事業立ち上げでは、組織改善が必要となるケースがあります。
ここでは見直しと組織改善のフレームワーク4選を紹介します。

ロジックツリー

ロジックツリー

ロジックツリーとは、問題点の原因や解決策を論理的に見つけ出すために使われるシンプルなフレームワークです。
例えば、左端に問題点を置き、右に向かってツリーのように 枝を増やしながら活用します。

ロジックツリーを作ることで、全体像が分かり、統一した論点で考えることが可能です。
枝を増やすことで、問題点を深堀する作業が分かりやすく実行できます。

7S

7S

7Sとは、組織改善を行うときに活用されるフレームワークで、組織には3つのハードな経営資源と、4つのソフトな経営資源があるという考えから分析し、企業に最適な戦略を導き出します。

3つのハードな経営資源
戦略(Strategy)、組織構造(Structure)、社内の仕組み(Systems)

4つのソフトな経営資源
人材(Staff)、能力(Skills)、経営スタイル(Style)、価値観(Shared Value)

PPM

PPM

PPMは、複数の事業を運営している企業が経営資源の分配を検討する際に活用されるフレームワークです。
縦軸に市場成長率、横軸に市場占有率を基準として置き、4つの区分で評価し、それぞれに戦略を設けています。

花形商品(市場成長率高×市場占有率高、維持戦略)
金のなる木(市場成長率低×市場占有率高、収穫戦略)
問題児(市場成長率高×市場占有率低、拡大戦略)
負け犬(市場成長率低×市場占有率低、撤退戦略)

PEST分析

PEST分析

PEST分析は、企業を取り巻く4つの外部環境「Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)」に焦点を当て戦略を立てるフレームワークです。
業界は外部環境に強く影響を受けます。

PEST分析では、外部環境のトレンドを意識し、トレンドに乗ることで経営が良い方向に向かう点を指摘し、中長期視点で仮説を立てることが重要であるとしています。

新規事業立ち上げの際に注意すること

新規事業立ち上げの際に注意すること

新規事業立ち上げの関するフレームワークを31選紹介しました。
最後に新規事業立ち上げの際に注意することを2点紹介します。

ヒト・モノ・カネ・情報は足りているか?

ヒト・モノ・カネ・情報は足りているか?

企業経営を成功させるためのおもな経営資源はヒト・モノ・カネ・情報の4つです。
これは既存事業であっても新規事業立ち上げであっても変わりません。
経営資源が十分に足りていて、最適に配分されていることが、成功のための条件になります。

フレームワークはあくまで手段

フレームワークはあくまで手段

フレームワークはあくまで手段です。
フレームワークを新規立ち上げの場面に合わせて手段として活用します。
フレームワークを完成させることが目的ではありませんので、コアメンバー同士でお互いに注意するのもひとつのアイデアです。

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