~圧倒的な先行するサービスと戦うVoicyとは~

最近新たな音声メディアとして注目されているVoicy。音声メディアにおいてはpodcastという巨大なプラットフォームがある中で、どういった観点、切り口から音声メディアに参入していったのでしょうか。比較しながら見ていきましょう!

目次:

  1. 先行する音声プラットフォームpodcast
  2. Voicyの伸びについて
  3. 機能比較と伸びている理由
  4. まとめ

1.先行する音声プラットフォームpodcast

【podcastについて】

podcastはインターネットを通じて配信された番組(動画やラジオ)をスマホまたはパソコン等でダウンロードして視聴することのできるサービスです。
全世界を対象としていて、75万を超える番組と3000万を超えるエピソード数を誇っています。種類も豊富で社会・文化、ビジネス、コメディ、ニュース・政治、健康など多岐に渡っています。

(参考:https://www.podcastinsights.com/podcast-statistics/)

またiOSに標準搭載されているため、iPhoneユーザーが特に多いとされる日本人は使ったことがある人もいるでしょう。

【意外と知られていない世界の音声市場】

現在、音声市場はコンテンツの増加や音声市場はスマートフォンの普及、またスマートスピーカーの登場により急成長を遂げています。

アメリカではすでに成人人口の1/4以上がスマートスピーカーを所有していると言われています。(日本の普及率は約6%)

(参考:https://www.dentsudigital.co.jp/release/2019/0218-00356/index.htm)

アメリカの音声広告市場はすでに23億ドルを突破し、中でもpodcastの音声広告市場は2019年には約6.8億ドル。2021年には約10億ドルを超えるだろうと予測されています。実は音声広告の方がディスプレイ広告に比べて効果的という調査結果も出ています。

(参考:https://www.iab.com/wp-content/uploads/2019/06/Full-Year-2018-IAB-Podcast-Ad-Rev-Study_6.03.19_vFinal.pdf)

podcast企業の買収やベンチャー企業の大型資金調達の事例も増加しており、2019年ではSpotifyによるPodcast企業2社の買収が話題になりましたね。

 

 

2.Voicyの伸びについて

●Voicyとは

2016年にリリースされ、ビジネスの専門家やミュージシャン、インフルエンサーなどの「声のブログ」や、ニュースならびに天気予報のような情報、加えて事業会社のオリジナルチャンネルを含む、250チャンネル以上を有しています。

最近ではYoutubeのホリエモンチャンネルがVoicyでの放送を開始しましたね

ホリエモンチャンネル

●近年の伸びについて

2018年あたりからインフルエンサーが参入したことによって知名度が急上昇しました。ユーザー数も30倍以上になり、2019年は250万ユーザーを突破しています。2018年の2月には7億円の資金調達を完了し、日本の「音声」分野のインフラの構築を加速させています。

 

3.機能比較と伸びている理由

ではどういった点がユーザー受けしているのでしょうか。音声メディアとしてはすでに全世界向けのpodcastが圧倒的シェアを誇っていますが、どういったところが異なるのでしょうか。

●「配信者ファースト」

基本的にYoutubeで動画を発信したり、podcastで音声コンテンツを発信するのに一番労力を使うのは編集作業です。また編集するにも当然一定のスキルも伴うため、発信者側とすれば積極的に配信し続けるのは一番のハードルは編集だったとも言えるでしょう。実際にpodcastにおいてもpodcastのすべての番組数と実際配信し続けている番組数とではかなり乖離が生じるというデータも出されています。

(参考:https://medium.com/@monarchjogs/how-podcasts-have-changed-in-ten-years-by-the-numbers-720a6e984e4e)
 (参考:https://podcastbusinessjournal.com/600000-podcasts-really/)
【配信者のハードルを下げる】

Voicyは配信者側のハードルを下げること意識した設計になっています。
収録から配信までのプロセスがかなり簡素化されています。ポイントとしてはあえて編集させないことです。

配信者は「Voicy Recorder」という専用のアプリで収録し、配信します。
チャプターに分け音声を収録し、バックノイズのカットもBGMも自動的に付くため、番組ごとで音質など編集による差が出ないようになっています。

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このようにして配信者側のハードルを極力下げることで、パーソナリティは企画やコンテンツの内容の構想に時間を当てることができ、積極的に配信ができるようになります。

またpodcastにおいても、「Anchor」という収録、ミキシング、編集までを簡単にできる専用アプリがリリースがされました。従来の自前の機器を使い、iTunesを開いて配信しなければならなかったハードルは無くなったと言えるでしょう。

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高品質な編集ができるアプリがリリースされている一方で、Voicyはあえて編集をさせないことで、配信者にさらなる「手軽さ」を提供していると言えるでしょう。

【「パーソナリティファースト」が生み出すUX】

こうした配信者への配慮した設計は、ユーザーつまりリスナーにも恩恵を与えています。この編集があまりされていないコンテンツは、結果的にパーソナリティの個性や魅力がダイレクトに届くという印象をリスナーに与えることができ、より身近に感じられるという番組ではなく、その人が配信することで価値を生み出すコンテンツになっていくのです。

●今のインターネットにフィットした新しいフォーマット

さらにVoicyにはpodcastのような音声プラットフォームにはなかった機能を搭載しています。どこか私たちが日常的に利用しているSNSのような感覚を感じさせます。

【twitterのようなフォロー、フォロワー数機能】

リスナーは気になるパーソナリティをまとめておく事ができ、パーソナリティはフォロワー数という数値で自分のファンを確認する事ができます

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【Youtubeのようなコメント機能】

エピソードごとにYoutubeのようなコメント欄が設置されていて、パーソナリティとリスナーはそこで直接やりとりする事ができます。アプリ内でエゴサできるようになっています。

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【他のSNS連携機能】

twitterやfacebookとの連携機能もあり、SNSとの親和性はpodcastよりも高いと言えます。

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Voicyはこのようにフォーマット自体を私たちが常日頃から利用しているSNSに限りなく近づける事で、違和感のないUXを提供し、多くのユーザーにも浸透しやすくなっているのかもしれません。そしてSNSを通して、個人と個人が繋がるように、Voicyは音声を通して人と人を結びつける可能性かもしれません。

 

4.まとめ

文字、テキストはブログやtwitter、動画などはYoutubeといったプラットフォームなどに変わるように、音声も「ラジオ」という考え方からVoicyのような新しいプラットフォームを提供するアプリが登場してきています。

先行するpodcastというプラットフォームとは違った、視点や切り口から設計されたVoicy。
皆さんもサービス開発の際は、こうした先行するサービスに対してどう戦略を考えていったか参考にしてみてはいかがでしょうか。