インターネットの発達に伴い、デジタル化が進む昨今では、事業を推進するためのシステム開発が必須となりつつあります。技術者が必要となるシステム開発にハードルを感じる人も多いのではないでしょうか。

システムを自社開発できない企業は、開発会社に外注する方法が最適です。開発会社では効率的にシステム開発を行えるため、開発にかかる余計な時間や費用を減らせます。

システム開発を外注するには事前に開発の流れを知っておき、発注する際の注意点を知っておくことが重要です。当記事では、依頼から開発までの流れやキーポイントについて解説していきます。

Network business concept.

目次:

  1. 依頼から開発までの基本的な流れ
  2. 発注側も基礎知識を持ち、協力する姿勢が大切
  3. 誤解しやすい保守と運用の違いは?
  4. 無駄な追加請求を抑える見積もりとは?
  5. 契約書を締結する際のポイントとは?
  6. 開発会社に丸投げしない姿勢が大切

依頼から開発までの基本的な流れ

開発会社にシステム開発を外注する場合、基本的には以下の流れに従って開発が進みます。システムの規模や特性によって違う場合もありますので、あくまでも基本の流れをご紹介します。

  1. 打ち合わせをして、システム開発会社が提案書を作成
  2. 提案を確認して発注
  3. システムの詳細仕様を決める
  4. 仕様を確認してから開発
  5. 完成したシステムの検証
  6. システムの公開

開発会社でシステムを開発する場合、最初に開発するシステムに求める機能を決めるために打ち合わせをします。必要な機能やアイデア、予算の上限を初回の打ち合わせで決めることもあります。

発注側の要望をヒアリングした開発会社は後日、提案書や見積書を提示して確認を取ります。提案書にはシステム導入によるメリットが記載されていて、システム開発の必要性を考慮するときに役立ちます。

開発会社の提案に同意をしたら、次にシステムについて打ち合わせを行います。開発するシステムを具体的に決めて、設計書が完成するまで綿密にコミュニケーションを取りましょう。

打ち合わせでシステムの仕様がすべて決まったら、開発会社から仕様が提示されます。仕様は開発した後に変えることは難しいので、問題がないかシステムの設計をよく確認しましょう。

仕様に問題がなければ開発会社にて実際にシステム開発を行います。開発が終わったら発注側とシステムの検証を行い、動作する機能や必要な条件を満たしているか発注側が確認をします。

条件を満たしたシステムが無事完成したら、開発会社にてシステムを公開します。

発注側も基礎知識を持ち、協力する姿勢が大切

Business partnership concept. Shaking hands.

専門的な知識を持っていない人がシステム開発を外注することもあり、中には開発会社に丸投げしてしまう方もいます。しかし、システム開発を成功させるためには、発注者側が基礎的な知識を備えておくことや、事業を成功させるためにしっかりと協力体制を整えていくことが重要なポイントです。

発注側が仕事を丸投げする問題点

システムの開発を担当する開発会社は、発注側と比べると業界への知見を深く保有していないことがあります。発注する企業では常識だと認識していることでも、開発会社にとっても常識であるとは限りません。

企業で行っている事業を誰よりも知っているのは発注する担当者であり、担当者が積極的にシステム開発へ参加することが必要です。より良いシステムの開発には協調性が求められます。

家族で住む家を建てるときに、建築会社と細かいところまで仕様を決めるのと同じことです。家が完成するまで何度も確認をして、初めて希望に合ったお家に住めるようになります。

公開したら何年もシステムを使っていくのですから、システム開発においても同じことです。開発会社にすべて任せるのではなく、発注側も積極的にシステム開発に参加しましょう。

誤解しやすい保守と運用の違いは?

開発したシステムを事業に導入していくには、技術者が保守や運用をする必要があります。システムの管理には費用がかかるため、制作会社に依頼する前に保守や運用を詳しく理解しておきましょう。

システムを修正するのが保守

事業でシステムを利用していると、機能に不具合が発生したりセキュリティ性能が落ちたりします。システムにおける問題点を直すためにITエンジニアが行うことを保守と呼びます。

不具合が発生したら原因を究明して、問題のある箇所を修正して改善作業をします。顧客情報などを保存するデータベースや企業のサーバーをメンテナンスするのも保守です。

新しい機能をシステムに追加するのも保守と呼ぶケースもありますが、一般的には追加開発として、保守とは区別されます。発注の際は保守の範囲を確認しましょう。

システムの稼働を確認するのが運用

開発したシステムを動作させるには、システムを運用する人が必要です。システムが利用できない状況を防ぐために、正常に稼働しているか専門知識を持った担当者が確認をします。

システムを動かすためにサーバーを動作させたり、ソフトウェアを操作したりするのです。既に動作しているシステムに問題がないかどうか、監視し続けるのも運用の1つ。

システム上のデータを保存して、トラブルが起きたときに対処するのも運用です。利用者が不便を被らないために、システムを監視して管理する業務が必要になります。

Group Of Business team meeting working and brainstorming new business project

無駄な追加請求を抑える見積もりとは?

システム開発の前に打ち合わせを入念に行わないと、完成したシステムと希望するシステムに違いが生じてしまいます。既にシステムが完成した後に仕様を変更すると、追加の外注費用が発生する可能性もあります。

無駄な追加費用を抑えるためにすべきことは、事前の打ち合わせで制作会社と積極的にコミュニケーションを取ることです。事業に関する知識や常識を伝えて発注側の事情を知ってもらいましょう。

事業をする上で悩んでいることや、システムに求めていることを細かく伝えるのも良いことです。システム開発の費用を増やさないために、事前の打ち合わせで知識を共有することが重要です。

契約書を締結する際のポイントとは?

システム開発を外注する際に締結する契約書には、開発の条件やシステムの知的財産権が決められています。契約後のトラブルを防ぐために注意すべきポイントを知っておきましょう。

発注する案件の条件を明確にする

システムの開発において基本の条件を明確にすべきもの。事前に決めておくべき項目は以下の通りです。

  • 開発する対象物
  • 発注側に納入する物(ソースコードや仕様書、マニュアル)
  • 納期
  • 発注する料金や支払い時期、支払い方法
  • システムの納入方法
  • システムを検収する手続き
  • 瑕疵担保期間
  • 危険負担
  • 所有権の移転時期

これらの条件をあらかじめ決めておくことで、システム開発におけるトラブルを防げます。例えば瑕疵担保期間が適切に設定されていれば、開発されたシステムにもし問題があっても、追加費用なく修正できる場合もあるのです。

逆に基本的な条件を決めておかないと、開発会社に有利な条件で契約してしまう可能性があります。契約書を締結する前に、開発における条件をよく確認しておきましょう。

知的財産権を確保する

開発されたシステムの所有権は発注側に移転されますが、システム開発における特許権や著作権は契約で決めなければ開発会社に残る可能性があります。著作権の帰属を明確にして契約を締結しましょう。

開発会社に丸投げしない姿勢が大切

システムに関する知識がなくても、開発会社に外注するときは開発に協力して参加する必要があります。複数回行われる打ち合わせで事業における知識を共有して、発注側の事情を伝えることです。

システム開発は開発会社に全てを任せると、トラブルや費用の増大につながります。契約における費用や基本の条件を決めておき、発注者は制作会社に丸投げするのをやめましょう。